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最初の仲間たちと、保護活動に取り組むようになってから16年、この長い間に、たくさんの猫さんと出会い、保護し、そして看取ってきました。

こうして外で暮らす猫さん達の多くは、人間の無責任な飼養によるものです。一つの命を守るという責任感を持つことなく、ペットショップのような生体売買が行われます。猫さんは生き物です。人間でいうと3~4歳ぐらいの知能を持つとも言われています。人間の子供でさえ、そのぐらいの年齢の子だとなかなか言うことを聞かない、粗相をしてしまうようなことは多くあるはずです。それを「思っていたのと違う」と、或いは飼えなくなったなど、遺棄してしまう無責任な人の行動が、外で暮らす猫さんを生み出すのです。私達の最初もその無責任飼い主の尻ぬぐいからでした。どれだけの母子、仔猫を保護してきたでしょうか。ペットショップ崩壊で檻に入れて数十匹が運ばれた現場に遭遇したこともあります。

一般的に「猫」と私達が呼ぶ彼らは「イエネコ」と呼ばれ、紀元前1500~前1300年ごろから人間と共に暮らしています。はるか昔から、人と寄り添って進化していた彼らを「野生だから」などと都合の良い理由をつけ、遺棄する。理解のできないことです。それだけではいざ知らず、「猫に餌をやるな」と張り紙をされていたり、遂には捕獲し、「処分」する。ようやく保護され里親が見つかったと思えば、今度は里親詐欺と言う名前で、薬品会社に高値で販売されたり、虐待目的で引き取る者さえいる始末です。

外暮らしの長かった猫さん達の多くはカリシ、ヘルペスウイルスのキャリアです。いずれもワクチンで予防ができるものですが、外で暮らす猫さんには行き届いておらず、長らえたはずの命を落としてしまう、或いは重篤な症状に苦しんだり、視力を失っています。

また避妊をしていないと、当然ながら仔猫が生まれます。仔猫が生まれること自体は、本当に喜ばしいことですが、一方で仔猫たちが置かれる環境はかなり過酷なものになってしまいます。先述の通り、野生とは程遠い進化をし、またその野生も人間の都合で作られる現代です。母猫の栄養失調によるミルク不足、蔓延する各ウイルスなど、人間の支援なしで母子ともに生き抜くことは難しいのです。

私共は、この現状を変えるべく、活動を続けてきました。生まれたからには幸せに欲しいと願い、行動しています。私たちは法人設立時に里親探し・譲渡をやめ、終生飼養に切り替えました。にゃんずたすけたいハウス(自宅を猫さんの為に開放)では、令和5年5月現在、60匹を超える猫さんが暮らしています。ケージに閉じ込めるのではなく、自然に囲まれた場所でのびのびと駆け回っています。そして今、「にゃんずたすけたい・救護班」として、外で暮らす猫さんの為のTNR・ワクチンを専門としたクリニックを開設いたしました。

©2021 by 特定非営利活動法人イヴに光を。Wix.com で作成されました。

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